歯科技工士会ってなに? どんなことしてるの?

 
「歯科技工士会って何だろう?」「何をしているか分からない」という声を良く耳にします。
ここでは、歯科技工士会をわかりやすく説明すると共に、普段おこなっている内容をご紹介したいと思います。
 
まず始めに、歯科技工士会は全国組織であり、国にアプローチできる唯一の交渉団体になります。
そして、東京都歯科技工士会は平成25年4月より「一般社団法人」となり「会員」は「社員」と呼ばれることになります。しかし、歯科技工士会とは「そういう会社」が存在するわけではありません。では「社員(会員)って何?」ってなりますよね?社員とは社員総会に置ける議決権を持つ権利を持つということになります。その「権利」がとても重要だと考えています。
 
 

議決権を持つ権利ってどうして重要なの?

 
国(厚生労働省)が今後の歯科技工士の在り方について考えようとするとき、何か指針になるものが必要になります。国(厚生労働省)が歯科技工士にまつわる案件をあつかうときに関係各所にいろいろな情報を確認していきますが、そのうちの主軸となる意見、情報を求める団体は現在「歯科技工士会」になります。ですから、歯科技工士会における議決権を持つというのは「歯科技工士」という職を今後どのようにしていくのか国(厚生労働省)と話し合う権利を得る事になります。もちろん一人一人が各々意見するわけにいきませんので、それぞれが選んだ代表が、また代表を選び、その方向性を考えていくことになります。
 
 

前述、歯科技工士会は「そういう会社」が存在するわけではありませんとしましたが、まさにその通りなんです。

 
お金(会費)を払っているとどうしても対価を求めたくなりますよね?しかし、「そういう会社」が存在するわけではありませんので、何かを与えてくれるわけではないのです。
 
 

では、どうして会費が発生するのでしょう?

 
会費は会を存続させるためだったり、技工士という職業を守っていくためだったり、技工士という職についている方々に情報を発信するためだったり、医療技術、知識を向上させるためにするためだったり、技工士という職を通して社会福祉事業をおこない、社会的地位を高めるためだったりといった、いろいろなことに使われています。だから目に見える対価が発生するわけではないのです。
 
 

会を運営しているのは誰なの?

 
歯科技工士会には理事会という組織があります。しかし、この理事会のメンバーも全員が会員のうちの一人であり、全員それぞれの仕事を持ちながら運営に携わっています(2年任期)。ですから、理事会が歯科技工士会を運営している会社というわけでも、理事が運営している人というわけでもなく、会員それぞれがやりたいと思うこと、やったほうが良いと思うことを理事を通して実現することができます。もちろん、予算や全体のバランス、約束事など制約されることはありますが、その制約の幅を減らしたり、新しい取り組みを作っていくのもまた、会員である皆様なのです。
 
 

東京都技工士会の取り組み

 
ここでは取り組みの例を挙げてみたいと思います。東京都歯科技工士会では東京都福祉保健局の委託を受け、「都内に住居又は勤務場所を有する歯科技工士に、歯科技工に関する最新の知識や技術を提供し、自己研鑽の機会を与え、もって都民の歯科医療の充実を図る」ことを目的として学術事業用の委託事業費として352万8千円をいただいています。これにより通常だと何万円もするような下記の学術講習会を公益性をもって皆様に参加費無料で実施することができます。このような委託を受ける交渉等も技工士会だからこそできる取り組みなのです。
 
 

【学術事業】

 
1.歯科技工士全都講習会
      1催事 2日間  基本研修課程
 
2.基本・応用講習会
      5催事 半日~1日  基本研修課程、自由研修課程
 
3.卒後実習講習会
      3催事 2日間  自由研修課程
 
4.CAD/CAM講習会
      2催事 半日〜1日 自由研修課程
 
学術事業ではそれ以外に、会費を運用して「各地域でおこなう小規模な講習会」や「デンタルショーなどでおこなう大規模講習会」などをおこなっています。
 
 

【社会福祉事業】

 
1.「義歯名入れ事業」
災害時の身元確認に貢献する義歯への名入れ事業を、地域の歯科医師会との共催でおこなっています。
 
2.「災害対策事業」
各地域の災害訓練への参加
大規模災害時における緊急用即時入れ歯製作方法の開発をおこない、その技術を普及のために実技講習会を実施しています。
 
3.「歯の衛生週間協力事業」
福祉保険局の委託事業である東京都歯科医師会主催の上野動物園「歯の衛生週間事業」への参加協力として、歯科技工士が関与する歯科補綴等の各種資料の提供や展示をおこなっています
 
4.「歯科技工展示・手型づくり事業」 
区民まつり等へ、歯科技工士が関与する歯科補綴等の各種資料の提供や展示、その他に、子供達の手型の作成の参加協力をおこなっています。
 
5.大規模災害講習会
      5催事 半日~1日  各ブロックで担当実施
 
社会福祉事業ではそれ以外に、会費を運用して東日本大震災の被災地に誤嚥性肺炎の予防を目的として、仮設住宅への義歯洗浄ボランティア事業などをおこなっています。
 
 

【広報】

 
1.「東京歯技」の発行を4月・6月・8月・10月・12月・2月の年6回おこなっています。
 
2.広報部会
・広報誌内容の検討、地域技工士会広報の編集、地域技工士会事業取材などをおこなっています。
 
3.取材活動
・全都講習会、新年会、各学術事業などの取材をおこなっています。
・都技の動き及び予定、報告を発信しています。
・地域歯科技工士会事業の取材をおこなっています。
 
4.情報伝達
・都技ホームページの充実により、より充実した情報の発信をおこなっていきます。
 
 

【その他にも】

 
1.学生向けに就職ガイダンスをおこなったり、歯科技工士学校事業への協力と学生との交流、入学式、卒業式に出席し、未来の歯科技工士達と懇談したりと歯科技工士という職業を守っていくための活動もおこなっています。こういった活動って意識しないと誰がおこなってるって考えたりしませんが、実は就業している歯科技工士の皆様の会費を運用して未来の歯科技工士、延いては自身の歯科技工士という職業を守るために使われています。
 
2.2012年、学術事業では皆様から公募をおこない、皆様が受けたい学術催事をおこなう試みもはじめました。是非皆様のご意見をお聞かせ下さい。
 
 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 
やりがいある「歯科技工士」という職業を、より良くするために、より患者への貢献ができるように、職業を通して家族を守っていけるように、生活を充実できるように・・・。
 
同じ歯科医療に携わる歯科技工士の仲間として、皆様と一緒に業界を盛り上げ、活動していけたらと思います。
歯科技工士会は何かをしてくれる組織ではありません。
皆様の力で「歯科技工士」というものを考えていくための組織であり、皆様自身がどうしたいかで変えていける組織なのです。
 
是非、これからどうするかということを、東京都歯科技工士会で一緒に考えていきましょう!!