2016/12/01
【平成28年度 練馬歯科技工士会 レクリェーション報告】尾瀬ヶ原、鳩待峠、至仏山ハイキング
尾瀬ヶ原、鳩待峠、至仏山ハイキング
ここでは、東京都歯科技工士会がおこなった、それぞれの催事の活動報告を発信しています。
ご興味を持たれたものについては、是非ホームページ内の「お問い合わせ」にご連絡下さい。
お問い合わせが多い場合、同じ研修会、講演会でも何度でもおこなって参ります。
次回には是非ご参加下さい。
2016 年 12月 01日 Posted by editor
地域報告
平成28年度 練馬歯科技工士会 レクリェーション報告
尾瀬ヶ原、鳩待峠、至仏山ハイキング
~え、もしかして、これって遭難ですか?~
練馬歯科技工士会 総務担当 伊藤秀樹
平成28年10月2日 練馬歯科技工士会では、恒例のレクリェーションを実施しました。毎年、BBQやハイキングなど多くの催しを主催しておりますが、今回は、尾瀬ヶ原へのハイキングを行うことにして、計画をいたしました。参加者は、会員と家族など総勢17名。練馬高野台に集合して、いざ、鳩待峠まで。
幹事は伊藤が務めさせていただき、鳩待峠駐車場到着から早々に山の鼻ビジターセンターまで、全員で1時間の歩き。さて、牛首分岐を目指す尾瀬ヶ原ハイキング組と至仏山へのハイキング組に分かれるはずが、全員、至仏山へとなり、一瞬、本当かなとは、感じましたが、私もよく見る尾瀬ヶ原の絶景写真を撮りたくて、皆さんを先導するように、至仏山へ誘導しておりました。
出発前には、至仏山の知識が無かったので、ネットで検索しましたが、山ノ鼻から鳩待峠まで6時間少しで走破、また、「山ノ鼻との標高差は820m強。一般ハイカーでも十分に登頂可能です。」との記載に勘違いに気が付かないまま、気持ちよく「山ノ鼻」をスタートしました。
最初は、木道の平坦な移動、徐々に上り坂になり、最後は四つん這いになりながらの登山です。え、ハイキングじゃないの?これって登山?
そろそろ、勘違いに気が付き始めました。もともと登山の予定ではない。しかし、至仏山は、登頂は一方通行、森林限界から先は、戻ることができません。終点の鳩待峠までたどり着かなければ、トイレも無し。
気が付きました、もしかしたら、ヘリコプターでの救助が必要かと。
仲間の無線で先行者は、頂上を超え、下山を始めたとのこと。え、、、私は、まだ、山頂まで1/3。
無線も届かなくなった頃、やっと頂上らしき所、しかしここは山頂ではなく、山頂はその先でした。時間はすでに14時、まずい、幹事の私は、出発時に皆さんに「鳩待峠には、15時30分には戻ってください、16時は、駐車場を出発します」と、アナウンスしてしまった。
時間的な焦りが生じて、気も動転して、足ももたつき、山頂に達したのが16時、やっとここまで来たか、あとは、下るのみだなと思ったのは、一瞬で、その先に小至仏山山頂まで40分の案内。
ダメだ、日が暮れる!
その頃から携帯が鳴り始め、「今どこですか、」「大丈夫ですか?」携帯には、大丈夫と答えましたが、
正直なところ、この山頂で一夜を過ごそうかと考え始めておりました。
次の電話で、「武田さんが迎えに行きました、もう会えましたか?」え、迎えに来てくれているの?
申し訳ない、すでに鳩待峠に到着して、ゆっくりしていられるのに、私のために、戻ってきてくれているのか、本当に申し訳ない。
足が少しずつ動き始めました、しかし、何とも岩が大きく、下ると言っても、手をついて、しまいには、尻までついて降りないと、どうにも下れない所ばかり。足元だけ見ていると、コースをそれ、見えない崖下が見えそうになります。あたりが少し薄暗くなり、日没が近いことが感じられました。霧も出て、気温が低くなり、歩みを止めれば、低体温になることは予想できました。
武田さんとは、日没前に会う事ができ、大変勇気づけられました。こんなところに留まってはいけない、最後まで歩かないと。
木道に差し掛かり、山道が確認しやすくなったところで、日没を迎え、あたりは、闇夜となりました。
この日は、新月、月の明かりも全くなく、本当の闇。幸い、小さな懐中電灯を持参していたので、足元を照らしながら、ゆっくりと下りました。
私の体は、すでに限界を超えており、前の日の徹夜、日々の不摂生、それら集大成が今、この体に来ている。しばらく歩くと道標「鳩待峠2.9km」え、、、まだそんなにあるの、、、
そこに電話、「伊藤さん、19時で鳩待峠のゲートが閉まって、我々は閉じ込められます」え、、、、、。
じゃ、私を残して、自動車は、先帰ってと伝えようと思ったら、鳩待峠の関係者がいろいろと騒ぎはじめ、19時ぎりぎりを狙う事にして、とりあえず、18時30分までの下山を試みました。
しかし、見えた道標は「鳩待峠2km」、もうだめだ、19時に鳩待峠の駐車場に戻れない。絶体絶命です。
また電話です「安心してください、どうにか、時間外にカギ空けてもらえる算段付きました」
あ、良かった、これで、全員、本日中に自宅へ帰ることができる。
安堵感とともに、私の体は、もう、一歩も前に出なくなり、あとは気力のみとなりました、
気が付くと二度も後ろに倒れ、そこが草木であってよかった、岩じゃなくて。岩、草木が交互に現れて、暗闇の中、木道が途切れると、50㎝ぐらいの段差が突然あらわれる。超えられない。
道標が「鳩待峠1㎞」の案内。あと少し、でも足が出ない。頭がくらくらする。と、そこには、仲間が闇の中から、突然現れました、助かった。あとは、脇を支えられて、最後の段差を下りました。
鳩待峠関係者の皆様、お騒がせしました、また、配慮など、ありがとうございました。
そして、仲間の皆様、ありがとうございました、皆様の励ましで、ここに下山することができました。
ふと思うと、ニュースに出る遭難とは、こんなことから生じるのだなと考えました。私も遭難していたという事なのだろうなと、もしも、山頂で夜明かししたら、何が出てくるか分かりませんでした。
後に仲間の話では、獣のにおいがしていたと言っておりました、熊出没の看板もあります。
今ここに戻ってきて、仕事ができることに感謝いたします。
ご興味を持たれたものについては、是非ホームページ内の「お問い合わせ」にご連絡下さい。
お問い合わせが多い場合、同じ研修会、講演会でも何度でもおこなって参ります。
次回には是非ご参加下さい。
2016 年 12月 01日 Posted by editor
地域報告
平成28年度 練馬歯科技工士会 レクリェーション報告
尾瀬ヶ原、鳩待峠、至仏山ハイキング
~え、もしかして、これって遭難ですか?~
練馬歯科技工士会 総務担当 伊藤秀樹
平成28年10月2日 練馬歯科技工士会では、恒例のレクリェーションを実施しました。毎年、BBQやハイキングなど多くの催しを主催しておりますが、今回は、尾瀬ヶ原へのハイキングを行うことにして、計画をいたしました。参加者は、会員と家族など総勢17名。練馬高野台に集合して、いざ、鳩待峠まで。
幹事は伊藤が務めさせていただき、鳩待峠駐車場到着から早々に山の鼻ビジターセンターまで、全員で1時間の歩き。さて、牛首分岐を目指す尾瀬ヶ原ハイキング組と至仏山へのハイキング組に分かれるはずが、全員、至仏山へとなり、一瞬、本当かなとは、感じましたが、私もよく見る尾瀬ヶ原の絶景写真を撮りたくて、皆さんを先導するように、至仏山へ誘導しておりました。
出発前には、至仏山の知識が無かったので、ネットで検索しましたが、山ノ鼻から鳩待峠まで6時間少しで走破、また、「山ノ鼻との標高差は820m強。一般ハイカーでも十分に登頂可能です。」との記載に勘違いに気が付かないまま、気持ちよく「山ノ鼻」をスタートしました。
最初は、木道の平坦な移動、徐々に上り坂になり、最後は四つん這いになりながらの登山です。え、ハイキングじゃないの?これって登山?
そろそろ、勘違いに気が付き始めました。もともと登山の予定ではない。しかし、至仏山は、登頂は一方通行、森林限界から先は、戻ることができません。終点の鳩待峠までたどり着かなければ、トイレも無し。
気が付きました、もしかしたら、ヘリコプターでの救助が必要かと。
仲間の無線で先行者は、頂上を超え、下山を始めたとのこと。え、、、私は、まだ、山頂まで1/3。
無線も届かなくなった頃、やっと頂上らしき所、しかしここは山頂ではなく、山頂はその先でした。時間はすでに14時、まずい、幹事の私は、出発時に皆さんに「鳩待峠には、15時30分には戻ってください、16時は、駐車場を出発します」と、アナウンスしてしまった。
時間的な焦りが生じて、気も動転して、足ももたつき、山頂に達したのが16時、やっとここまで来たか、あとは、下るのみだなと思ったのは、一瞬で、その先に小至仏山山頂まで40分の案内。
ダメだ、日が暮れる!
その頃から携帯が鳴り始め、「今どこですか、」「大丈夫ですか?」携帯には、大丈夫と答えましたが、
正直なところ、この山頂で一夜を過ごそうかと考え始めておりました。
次の電話で、「武田さんが迎えに行きました、もう会えましたか?」え、迎えに来てくれているの?
申し訳ない、すでに鳩待峠に到着して、ゆっくりしていられるのに、私のために、戻ってきてくれているのか、本当に申し訳ない。
足が少しずつ動き始めました、しかし、何とも岩が大きく、下ると言っても、手をついて、しまいには、尻までついて降りないと、どうにも下れない所ばかり。足元だけ見ていると、コースをそれ、見えない崖下が見えそうになります。あたりが少し薄暗くなり、日没が近いことが感じられました。霧も出て、気温が低くなり、歩みを止めれば、低体温になることは予想できました。
武田さんとは、日没前に会う事ができ、大変勇気づけられました。こんなところに留まってはいけない、最後まで歩かないと。
木道に差し掛かり、山道が確認しやすくなったところで、日没を迎え、あたりは、闇夜となりました。
この日は、新月、月の明かりも全くなく、本当の闇。幸い、小さな懐中電灯を持参していたので、足元を照らしながら、ゆっくりと下りました。
私の体は、すでに限界を超えており、前の日の徹夜、日々の不摂生、それら集大成が今、この体に来ている。しばらく歩くと道標「鳩待峠2.9km」え、、、まだそんなにあるの、、、
そこに電話、「伊藤さん、19時で鳩待峠のゲートが閉まって、我々は閉じ込められます」え、、、、、。
じゃ、私を残して、自動車は、先帰ってと伝えようと思ったら、鳩待峠の関係者がいろいろと騒ぎはじめ、19時ぎりぎりを狙う事にして、とりあえず、18時30分までの下山を試みました。
しかし、見えた道標は「鳩待峠2km」、もうだめだ、19時に鳩待峠の駐車場に戻れない。絶体絶命です。
また電話です「安心してください、どうにか、時間外にカギ空けてもらえる算段付きました」
あ、良かった、これで、全員、本日中に自宅へ帰ることができる。
安堵感とともに、私の体は、もう、一歩も前に出なくなり、あとは気力のみとなりました、
気が付くと二度も後ろに倒れ、そこが草木であってよかった、岩じゃなくて。岩、草木が交互に現れて、暗闇の中、木道が途切れると、50㎝ぐらいの段差が突然あらわれる。超えられない。
道標が「鳩待峠1㎞」の案内。あと少し、でも足が出ない。頭がくらくらする。と、そこには、仲間が闇の中から、突然現れました、助かった。あとは、脇を支えられて、最後の段差を下りました。
鳩待峠関係者の皆様、お騒がせしました、また、配慮など、ありがとうございました。
そして、仲間の皆様、ありがとうございました、皆様の励ましで、ここに下山することができました。
ふと思うと、ニュースに出る遭難とは、こんなことから生じるのだなと考えました。私も遭難していたという事なのだろうなと、もしも、山頂で夜明かししたら、何が出てくるか分かりませんでした。
後に仲間の話では、獣のにおいがしていたと言っておりました、熊出没の看板もあります。
今ここに戻ってきて、仕事ができることに感謝いたします。
【写真】
左:尾瀬、鳩待峠にて
右:尾瀬、至仏山からの尾瀬ヶ原
左:尾瀬、鳩待峠にて
右:尾瀬、至仏山からの尾瀬ヶ原